ボトックスの働き①
ボトックスは、1970年代から欧米において、シワ、多汗症、眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、痙性斜頚、斜視、顔面チック、片頭痛などの数多くの疾患治療に使用されている。
日本でも眼瞼痙攣の治療薬として、1997年4月からアラガン社ボトックス (A型ボツリヌス毒素)という商品名で厚生労働省から認可されている。
しわ取りなどの効果が認められ、アンチエイジングにもボトックスが用いられるようになってから急速にその使用が拡大してきた。
ボトックスは、A型という血清型毒素だけをボツリヌス菌の神経毒素複合体のうちから精製して取り出した製剤である。
ボツリヌス菌と聞くと一般的に頭に浮かぶのが食中毒だが、あくまでも調整した毒素を使うので全く問題ない。
ボトックスの働き②
その作用としては、アセチルコリンの分泌を阻害することであり、眉間や額、目尻のシワなどの表情筋の一過性麻痺を生じさせるため、皮膚に付着した筋肉(表情筋)の収縮がシワの発生に大きく関与している部分には非常に効果的である。
筋肉がなぜ動くのかというと、筋肉は神経伝達物質(アセチルコリン)がそれぞれの神経と筋接合部から分泌されることにより、筋肉と神経が連結されて動く。
ボトックスにはこのアセチルコリンの分泌を抑える働きがある。
筋肉は、アセチルコリンの分泌がなければ動くことはできないので、筋肉にボトックスを注射してその部分のアセチルコリンの分泌を抑えることにより、筋肉を動かなくさせるのである。
また、ボトックスが局所的に筋肉の働きを弱めることができるのは、筋肉と神経の接合部に作用するからである。
ボトックスは、この作用を応用することで、しわを作る筋肉の過剰な収縮を弱めてしわをなくしていくことができるので、筋緊張が強いためにできるしわに対して非常に有効に作用する。
